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2017年02月04日(月) 14時00分
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カテゴリー: 漫画の道具
皆さん、「漫画の道具」取材担当のシュウ1です。

第1弾の「本庄敬先生」編の続き、

第2弾として、『いとしのエリー』、『ふたりの気持ち』などの作品を描かれた高見まこ先生のエトリエに訪ねて参りました!

『いとしのエリー』(Amazonリンク)『ふたりの気持ち』(Amazonリンク)


さあ、今週は高見先生の「漫画道具」を皆さんにご紹介したいと思います!

まずはペンの方ですが、高見先生は基本的に書き方が手塚プロ時代に学んだ方法を踏襲していますが、人物線だけはGペンで描いているそうです。

他にはかぶらペン(つけペンの一種である)も使っているそうで、かぶらペンだと硬い線が引けて、主線も引けるそうです。

シュウ1は高見先生が使っているペンの軸の長さにとても驚きました。



この長さを見てください!

今時こんな長い軸のペンはなかなか売ってないですが、昔は結構一般的だったらしいです。「ペンは、軸が長い物だと顔に当たったり、重かったりして使いにくいので、以前は軸を半分ぐらいに自分で切って使っていました。最近では、最初から軸が短めのものも市販されるようになったので、それも使っています。」と先生はおっしゃいました。

また、ベタは三菱の筆ペンを使っているそうです。



また、ミリペンを使うことも多いそうです。手塚プロ時代はかぶらペンでコマの枠線も書きましたが、今はミリペンを使っているそうです。

「下書きは、印刷に出ないという理由で青鉛筆を愛用しています。これは、手塚先生がやっていらっしゃった方法です。」と高見先生。

漫画家志望の方は是非参考してください!

例として、



印刷に出ないのはすごいですね。じゃあ、消さなくても大丈夫?ははは〜これは納得!

先生のペン類道具の記念写真:



次は「黒」と「白」のご紹介です。

「黒」とは、インクのことです。先生はPILOT製図用インクを使っています。墨汁は乾きが遅いので使っていません。



「白」とは、ホワイトです。「いとしのエリー」グッズのマグカップを溶き皿として使っているそうです(笑)



下図は先生のホワイトの使い方の例です。



「原稿用紙は厚みのある物を使っています。

原稿用紙が薄いと、筆圧の高いアシスタントだと、紙が切れてしまうことがあるのです。

また。トーンの方ですが、こだわりは特にないですが、トーンの指定は手塚プロでのやり方です。作画の一番最後に指示しています。

時代物を描くときなどは、気に入ったトーンで着物や帯の柄などを表現しました。」(下図参照)



続いてご紹介したいのは着彩用の道具です。

「色原稿はアクリル絵具で着色します。日本画用の削用筆は穂先の効きが良いので愛用しています。」



こんな絵の具で下のような美しいカラーのイラストを描かれました!



そして、印刷物に!!(週刊マンガ日本史第8号『紫式部』/朝日新聞出版)



最後に高見先生の個性的なネーム作成方法をご紹介したいと思います。

なんと、先生はネームを描く際に一枚の紙を四分割して、上下で2見開き描かれているんです!出版社の編集者も珍しがったそうです。




ネームが細かいですね〜 そして、ネーム(左上)から原稿(右)が誕生します。感動しました!

高見先生、いろいろ取材をさせていただきまして、本当にありがとうございました!

今回シュウ1の潜入取材の報告は以上となります!

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只今、高見まこ先生よる「不如帰」、「おそるべきマリア」、「BABY BEAT」を無料公開しております!皆さん、是非読んでください!

高見まこ先生のプロフィール

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