皆さん、
「漫画の道具」取材担当のシュウ1です。
第3弾の「下條よしあき先生」編に続いて、
第4弾は、『六三四の剣』、『龍-RON-』、『JIN-仁-』、『フイチン再見』などの作品を描かれた村上もとか先生のお仕事場に伺いました!
村上先生のアトリエに伺った際、先生はちょうど新作『鉄血のブサー』の創作をしているところでした。お忙しい中、取材にご協力いただき恐縮です。
さあ、まず今週は村上先生の「漫画の道具」を皆さんにご紹介したいと思います!
村上先生は普段ここで漫画を描いてます。
沢山の道具がありますね!一個一個先生に聞いていきましょう!
ペン
村上先生:
ペンは大体2種類を使い分けています。ちょっと柔らかめのチタンGペン プロ漫画用と、漫画用のハードGペンです。
人物の主線など柔らかい表現にはチタンGペン プロ漫画用を、細い線や斜線はハードGペンをそれぞれ使っています。
筆は色を塗る際に使います。
(Gペン と 筆)
原稿用紙
村上先生:
原稿用紙にこだわりがあるわけではありませんが、今は上質紙の物を使っています。
(村上先生の名前入りの特注原稿用紙 と シュウ1の手よりデカい消しカスを払うブラシ)
オリジナル道具
村上先生:
オリジナル道具は特にありませんが、製図用紙は要らなくなった台所の棚の板や、測量屋さんが昔使っていた中にアルミが挟んである製図板を使っています。
この製図板は測量屋さんに譲ってもらったのですが、とても丈夫でカッターを使ってもびくともしません。この板はオリジナル道具ということができるかもしれませんね。(笑)
(製図板 と 制作中の「仁」の色紙)
墨汁とホワイト
村上先生:
墨汁は普段あまり使いません。
普段は製図用インクを使っています。
カラー原稿を描く際には耐水性のある証券用インクを使っています。
ホワイトは普段ミスノンを使っています。
スクリーントーン
村上先生:
大きなスクリーントンの収納棚がありましたが、使わないということからスクリーントーンを使用する方々にあげてしまったということで、中は空っぽでした。(笑)
今はスクリーントーンを貼るということはしません。
デジタルで各種スクリーントンをアシスタントに貼ってもらっています。
また、すでに廃番されたスクリーントーンをデジタル化して使い続けています。
(作業中のアシスタントさん)
デジタル道具
村上先生:
スクリーントーン貼りなどのパソコン作業は基本アシスタントに任せています。
仕上げはデジタルです。使っているソフトはコミックスタジオです。
(アシスタントさんが使用するパソコン と アトリエにある面白い小物)
資料(作品の舞台である様々な土地を描くために、村上先生が丹念に取材・収集してきた資料です)
村上先生:
資料については、現在連載しているものに関する資料が自分の体の近くに置いてあるという感じですね(笑)
「龍」を描く際にまとめた中国に関する資料は、今回「フイチン再見」を描く時も参考になったので引っ張り出してあります。
この中国関連の写真は80年代に実際現地へ行った際に撮影したものです。
今となっては貴重な写真かもしれませんね。
どれも思い出深い写真です。
資料の写真は基本的には自分で行って自分で撮ってくるようにしています。
人に頼むのではなく、自分で行くことを基本にしています。
行かないとわからないことが沢山あります。
漫画執筆の際は、これらの写真や書籍などをすり合わせて描いていきます。
時代物になるとこの点、検証をして行く必要があります。
(村上先生の執筆されている机の周りの棚には膨大な資料・書籍が収納されていました。
特に漫画内で登場する土地についての資料は先生が実際に足を運ばれて撮影された写真を丁寧にまとめたもので、建築物、人々の暮らしがつぶさに収められていました。)
置き切れないので、ここ以外にも書庫の方に資料が沢山あります。(笑)
ユニークな椅子
長年にわたって沢山の作品を読者に提供してこられている村上先生のお仕事場を拝見できて大変感動しました!
本日はありがとうございました!!
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只今、村上もとか先生よる「SNOW」、「あなたを忘れない」、「フイチン再見!」(7巻の1話)、「旅のまえがき」、「眠らぬ虎」を無料公開しております!皆さん、是非読んでください!
村上もとか先生のプロフィール